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2016-05-10 14:37:00
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平均年収1398万 経常利益52% キーエンスの営業手法

 

キーエンスの「超管理営業」

平均年収が1398万円(平均年齢32歳)と、上場企業の高賃金ランキング常連となったFAメーカー、キーエンス。テレビ局のように国の排他的な電波政策によって高賃金が作り出されているわけでもないため、実力での高賃金ナンバーワン企業だ。なぜ社員にそんなに報いてもなお、経常利益率52%という驚異的な利益を残せるのか。その秘密は、「超管理営業」にある。

 

分刻みの日報の提出

キーエンスでは、厳しい管理を徹底している。例えば、営業マンは「外報」と呼ばれる紙ベースの営業日報を、毎日書く。通常の日報と異なるのは、それを分単位で正確に書かねばならないことと、虚偽記載が降格を含む重い罪に問われることだそうだ。営業車でクライアント先に着いた時刻、クライアント客先に入った時刻、プレゼンを終えて営業車に戻った時刻、営業車で移動を始めた時刻…を分単位で正確に記入しなければならない。また、出社から退社までの営業マンの動きを抜き打ち的チェックしている徹底ぶりだ。

 

 また電話営業でも、電話件数、一電話あたりの分数ともに管理を徹底している。1人1番号の固定電話が与えられ、1日に自分から何件、何分の営業電話をかけたか、が自動的に記録されるといったものだ。

 

キーエンスの考え方とは

キーエンスの考え方としては、「営業マンが機械のように正確に動けば一番売れる、全体の営業力をボトムアップできる。どんな人でも、マニュアルに従って説明さえできれば一定の確率で売れ、ロスを生まない」といったものだろうか。実際、その手法で50%超の経常利益率を保ちながら増収増益を達成してきたのだから、この方法として成功している。

 

企業経営、営業で求められるもの

企業経営、営業で求められるのは「結果」だ。

キーエンスの営業手法に賛否両論はあると思うが、実際に重要なのは「結果」だ。どんだけ、美しい経営論を持って経営や営業をしていても結果が出ずに企業が倒産したならば意味がない。キーエンスでは、営業マンに求められる質や量が多いと思うが、その分給料として十分に反映している。したがって十分な営業マンに見返りがないのであれば、キーエンスの手法だけを真似するのは離職率の増加につながるだけかもしれない。

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